ルール
ルール
麻雀は、アガり方さえ分かればゲームに参加できますが、
ルールを知らないメンバーだけで麻雀を始めたい場合や、
麻雀大会などに参加したいプレーヤーは、正しいルールを覚える必要があります。
様々なルールを知ることでゲームの勝ちに繋がることもあるかもしれません。
決められているルールは場所ごとに違いがあります。
ゲームを開始する前に、その場所で採用されているルールをよく確認しましょう。
仲間内で採用可否を決め、オリジナルルールブックを作るのも良いでしょう。
使用するもの
麻雀牌
同じ牌が各4枚ずつ、合計136枚
萬子、筒子、索子の数牌には、
麻雀数字にそれぞれの種類の2文字を繋げた名前が付いています。
麻雀牌の種類 | |||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
イー | リャン | サン | スー | ウー | ロー | チー | パー | キュー | |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | |
|
|||||||||
萬子 (マンズ) |
イーマン | リャンマン | サンマン | スーマン | ウーマン | ローマン | チーマン | パーマン | キューマン |
筒子 (ピンズ) |
イーピン | リャンピン | サンピン | スーピン | ウーピン | ローピン | チーピン | パーピン | キューピン |
索子 (ソーズ) |
イーソー | リャンソー | サンソー | スーソー | ウーソー | ローソー | チーソー | パーソー | キューソー |
字牌 (じはい) |
トン | ナン | シャー | ペー | ハク | ハツ | チュン | ||
マンズはワンズと読まれることもあります。
点棒
点棒の種類 | ||
---|---|---|
百点棒 | ||
千点棒 | ||
五千点棒 | ||
一万点棒 |
1人2万5千点の点棒を持ち開始します。
×1 | ×2 | ×4 | ×10 |
配る点棒の本数は、1、2、4、10の意味の
イチニーヨントーと覚えられています。
サイコロ
サイコロを2つ使用します。
プレー人数
基本のプレー人数は4人です。
3人麻雀というルールもあります。
面子・雀頭
プレーヤー1人ずつ順番に、
麻雀牌がランダムに積まれた山から牌を1枚引き、
手牌から1枚捨てと繰り返し、
3枚1組を4ブロック、2枚1組を1ブロックの
5ブロックにまとまるよう入れ替えていきます。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
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|
面子 | 面子 | 面子 | 面子 | 雀頭 |
4面子(メンツ)、1雀頭(ジャントウ)、
5つのブロックすべてが完成すればアガりです。
雀頭はアタマと通称されます。
面子
面子には、同じ牌3枚、または並び数字の組み合わせを使います。
面子に使える組み合わせ | ||||
---|---|---|---|---|
面子に使えない組み合わせ | ||||
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別の種類を混ぜることは |
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9→1に戻って使うことは |
||||
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||||
字牌を並びとして使うことは |
雀頭
雀頭には、同じ牌2枚を使います。
雀頭に使える組み合わせ | ||||
---|---|---|---|---|
カン
同じ牌が4枚になった場合、4枚を1組として1つの面子にすることができます。
カンに使える組み合わせ | ||||
---|---|---|---|---|
ポン・チー
ブロックを作っていくにあたり、
他プレーヤーの捨てた牌を使うこともできます。
それにより牌の選択肢が増え早くアガることが可能になります。
使えるのは面子を成立させる3枚目の牌のみです。
他プレーヤーの捨てた牌を使うことを鳴くといい、
その反対に自身の引きだけで進めることは門前(メンゼン)といいます。
捨てられた牌を使うか使わないかの選択は自由です。
鳴いて作った面子はその後入れ替えることができません。
ポン
自身で2枚持っている牌と同じ牌が他プレーヤーから捨てられた際、「ポン」と発声し、捨てられた牌を拾い、自身の面子として使うことができます。
ポンできる牌 | |||
---|---|---|---|
など |
ポンは他プレーヤー誰からでもできます。
持っている牌2枚を全員に晒し、3枚目を拾い、牌を捨てたプレーヤーの方向に横に倒し、晒したまま進行します。
ポンした牌の晒し方 | |||
---|---|---|---|
左のプレーヤーから鳴いた場合は、 |
|||
正面のプレーヤーから鳴いた場合は、 |
|||
右のプレーヤーから鳴いた場合は、 |
晒した後は、自身で牌を引いた時と同じように手牌から不要牌を捨てます。
チー
並び数字の面子になる牌が捨てられた際は、「チー」と発声します。
チーできる牌 | |||
---|---|---|---|
など |
チーは、自身の左隣のプレーヤーが捨てた牌のみ使えます。
チーした牌の晒し方 | ||||
---|---|---|---|---|
左のプレーヤーからのみ鳴けるため、 |
役
アガりには条件があります。
手牌に最低1つ以上の役(やく)がなければいけません。
役
役とは、名前の付けられている牌の組み合わせパターンのようなもので、数多くあります。
役は、難易度、出現率によってランク付けされており、
翻(ハン)と数えられるポイントのようなものが当てられています。
1翻~6翻、最高ランクの役満があります。
複合が可能で、役が多く含まれている形でアガることにより、高得点を得ることができます。
ドラ
裏返しに並べられた牌山の中に1枚だけ表になっている牌があります。
ドラ
表示された牌の次の牌をドラといい、
手牌に組み込むだけで翻数として数えられ、得点アップします。
表示牌がであればがドラです。
ドラ表示牌の次の牌 |
---|
数牌は、→と進み、 字牌は2種類で区切られ、 |
赤牌
また、赤牌()が入っていれば、同様にドラとして扱われます。
ドラは、高得点を得るために重要になります。
1枚1翻、3枚持っていれば3翻と、難しい役を追うよりもポイント効率のいいものですが、
役ではないので、ドラがあるだけではアガることはできません。
あくまでも、役+ドラと考えましょう。
この2つが覚えられれば充分に麻雀が楽しめます。
役+ドラ
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|
上の手牌のような組み合わせになれば、
タンヤオ(1翻)+三色(2翻)+ドラ2+赤1=6翻の
とても理想的な手です。
ツモ・ロン
テンパイし、形が完成した際にアガり宣言します。
ツモ
自身で引いた場合、「ツモ」と発声します。
ロン
他プレーヤーが捨てた際には、「ロン」と発声します。
放銃
反対に、他プレーヤーのアガり牌を切り、アガり宣言を受けることは振り込み、放銃(ホウジュウ)といいます。
2人以上のアガりが発生することもあります。
流局
リンシャン牌
ドラ表示牌から外側の4枚はリンシャン牌(嶺上パイ)といい、見えてしまうとゲームに影響することがあるため、間違ってめくれることがないよう1枚下ろしておくマナーがあります。
王牌
ドラ表示牌、リンシャン牌を含む山の進行と反対側の14枚(7×2段)は王牌(ワンパイ)といい、通常進行時、引かずに場に残します。
カン発生時のみリンシャン牌が引かれ、引かれる毎に最終の牌であるハイテイ牌(海底ハイ)がスライドし王牌は14枚のまま進行されます。
流局
王牌までのすべての牌を引き、アガりが発生しなければ流局(リュウキョク)です。
流局となった後は、
自身の手がテンパイであれば、手牌を表に倒し、
ノーテンであれば手牌を伏せます。
できるだけ親から順に行います。
ノーテン罰符
流局時ノーテンであったプレーヤーは、テンパイのプレーヤーに点数を支払う必要があります。
ノーテン罰符は場全体で3000点です。
- ノーテン罰符の払い方
- 1人ノーテン テンパイ3人に1人で1000点ずつ
- 2人ノーテン テンパイ2人に2人で1500点ずつ
- 3人ノーテン テンパイ1人に3人で1000点ずつ
全員テンパイ、全員ノーテンの場合は点数のやり取りはありません。
積み棒
流局、または親の連荘ごとに1本場(イッポンバ)、2本場となり、1本場につき300点のオマケ点が次局のアガりに加算されます。
100点棒を積み棒として本場ごとに卓の右下に置き、何本場かわかるようにします。
- 積み棒の払い方
- ロンアガり そのまま300点を加算
- ツモアガり 3人で100点ずつ
2本場は600点、3本場は900点と300点ずつ加算されていきます。
子のアガりの発生により、0本場にリセットされます。
供託
ゲーム中、リーチ宣言をしたプレーヤーが場に預けた1000点は、流局時、そのまま場に預けられ、次局にアガったプレーヤーがもらうことができます。
途中流局
ゲーム途中で流局となるルールがあります。
ゲームの進行・風
自風
プレーヤーの座る4席には、東南西北(トンナンシャーペー)という風が当てられています。
4つの風の順番が変わることはありません。
トンナンシャーペーと響きで覚えてしまいましょう。
席についたプレーヤーそれぞれに、
東家(トンチャ)、南家(ナンチャ)、西家(シャーチャ)、北家(ペーチャ)と名称が付き、
自身に当てられた風を自風(じかぜ)といいます。
東が親、南西北が子といった構図になり、
親と子では、得失点に差があります。
アガりの発生、または流局の1局ごとに、
左回りに風が移動します。
移動した先でまた、東が親、南西北が子となります。
親がアガる、またはテンパイであった場合は、
風の移動は無く、もう一度同じ風のまま続ける
連荘(レンチャン)となります。
連荘の回数でかなりゲームにかかる時間に変動があります。
場風
席に当てられている風の他に、
場全体に当てられる場風(ばかぜ)があります。
ゲーム開始から、東→南→西→北と風が場に1周回りきるまでが東場です。
もう1周目が南場となり、2周回りきり終局となります。
東場、南場と2周するゲームのことを
半荘(ハンチャン)戦、
東場のみのゲームを東風(トンプウ)戦といいます。
席決め・起家決め
席決め
ゲーム開始時に、席決めをします。
簡単な席決めの方法
すでに風の決められているテーブルで、
裏返されたの牌を4人のプレーヤーそれぞれで自由につかみ取りし、掴んだ牌の風の席に座ります。
あまり採用される場は多くありませんが、正式な席決めの方法も存在します。
自身から見た他プレーヤーの位置名称
他プレーヤー全員を総称し、他家(ターチャ)といい、
左の席を上家(カミチャ)、正面を対面(トイメン)、右を下家(シモチャ)といいます。
対面 | ||
上家 | 下家 |
起家決め
起家
ゲーム開始時の東を、出親(でおや)、起家(チーチャ)といいます。
どこから開始したか分かるようにするため、
起家マークというマーカーが置かれます。
東場の内は、1周し、南入(ナンニュウ)する際に裏返しにします。
席決めで着席した風は仮の風であるため、仮の東が2つのサイコロを振り、
出た目の席が正式な東となり、
左回りに南→西→北と正式な風が決まります。
サイコロの目
サイコロの目は、振った席を起点に左回りに数えます。
ゲーム中、サイコロを振る場面は多く、
毎回数えていると時間がかかってしまうので、
長く麻雀をしているプレーヤーは、
出た目がどの席を指すかほとんど暗記しています。
昔から使われているサイコロの目の覚え方があります。
サイコロの目の覚え方
2 | (右2) | うに |
3 | (対3) | といさん |
4 | (左4) | さし |
5 | (自5) | じご |
6 | (右6) | うろく |
7 | (対7) | といしち |
8 | (左8) | ひだりっぱ |
9 | (自9) | じく |
10 | (右10) | うじゅう |
11 | (対11) | といじゅういち |
12 | (左12) | ひだりじゅうに |
チョンボ・アガり放棄
プレー中にルール違反行為を行った場合、2種類の罰則があります。
チョンボ
ゲームの進行に影響する大きなミスをしてしまった場合は、
一定の点数を他プレーヤー全員に支払います。
- チョンボに該当する行為
- ロンやツモの誤行為(倒牌)
- フリテンロン
- など
アガり放棄
項目に該当する小さなミスをしてしまった場合、
その局にアガり宣言をしてはいけなくなります。
- アガり放棄に該当する行為
- ポンやチーの誤発声
- ロンやツモの誤発声
- 多牌少牌
- 喰い替え
- など
仲間内では、緩めにルール変更すると良いでしょう。
アプリや、ゲーム機などの麻雀にはチョンボが起こるものはほとんどないので、はじめはゲームで練習するのもいいかもしれません。
項目のほとんどは意図しないミスですが、
特殊ルールのフリテンと喰い替えのみ覚えておく必要があります。
フリテンロン
フリテンの状態での「ロン」のアガり宣言はチョンボとなります。
もう1度アガり牌を自身で引き、「ツモ」のアガり宣言であれば違反にはなりません。
フリテン
自身のアガり牌を1度捨ててしまっているテンパイ状態をフリテンといいます。
フリテンは、捨てた牌そのものだけでなく、待ちになっているすべての牌に「ロン」のアガり宣言ができません。
フリテン時ロンアガりできない牌 |
---|
の形でかを待っていた場合、 |
ややこしく感じるかもしれませんが、待ちの形がわかってくると簡単に理解できるようになります。
フリテン自体はチョンボではないので、
テンパイ時、フリテンに気付くことができれば、落ち着いてロンアガりを見逃し、もう1度の自身のツモを待ちましょう。
喰い替え
喰い替えとは、完成している面子にポンやチーをし、もらった牌と同じ牌を捨てる行為を指します。
フリテンと同様、両端に当てはまり、スライドさせる行為は違反になります。
喰い替えになる牌 |
---|
にをポンし、は捨てられません。 にをチーし、を捨てることはできません。 |
三色同順の役を目指す場合などに喰い替えをしてしまう可能性があります。
まだ余剰牌がある場合は、スライドさせた牌を一旦手に置き、無関係な牌を捨て、
次巡以降に手に置いた牌を捨てれば違反にはなりません。
三味線
麻雀に限ることではありませんが、
モラルに反することもやはり禁止です。
ゲーム内容に関わる嘘をつき相手を惑わす行為などは
三味線と呼ばれ、場所によっては罰則がある場合もあります。
麻雀はコミュニケーションゲームです。
お互いが気持ちよく麻雀が打てるよう気をつけましょう。
終局・順位点
すべての局が終了した時点で一番多く点数を持っているプレーヤーの勝ちです。
数回の勝負を続ける場合は、1回ごとの点数を持ち越して記録し、最終的に持ち点の一番多かったプレーヤーの勝ちとします。
記録方法は場所により様々です。
採用されているルールをよく確認しましょう。
記録する点数の計算方法
3つの要素の合計点を記録します。
順位点 | + | 祝儀 | + | 点数 | = | 記録 | |
順位点 |
[俗称]ウマ |
||||||
祝儀 |
[俗称]オカ |
||||||
点数 |
基準点を元に計算した点棒の点数です。 |
順位点(ウマ)
1位 | +30 |
---|---|
2位 | +10 |
3位 | -10 |
4位 | -30 |
順位点も場所により様々です。
10―20や、10―30が多く採用されます。
ワンツー、ワンスリーなどと表現されます。
1位祝儀(オカ)
トップ者には更に加点があります。
1位 | +20 |
---|
この+20点は、
全員が30000点から開始し、場に5000点ずつ預け、1位がその20000点を回収する
30000点返しというルールによる点数です。
実際に5000点を場に預ける作業を行うことはほぼ無いので、25000点を持って開始し、1位に+20点と覚えておけば問題ないでしょう。
点棒の点数
点棒の点数を、1000点1ポイントに換算します。
A | 7200点 | → | 7 |
---|---|---|---|
B | 31600点 | → | 32 |
C | 43000点 | → | 43 |
D | 18200点 | → | 18 |
100点台は四捨五入します。
100点台の処理方法も場所により取り決めの内容が分かれます。
パターンとして、四捨五入、五捨六入、切り上げ、切り捨て、小数点でそのまま記録などがあります。
さらに、基準点30000点(=30点)からの点差を計算します。
A | 7 | → | -23 |
---|---|---|---|
B | 32 | → | +2 |
C | 43 | → | +13 |
D | 18 | → | -12 |
記録する点数
順位点 | + | 祝儀 | + | 点数 | = | 記録 | |
A | -30 | -23 | = | -53 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|
B | +10 | +2 | = | +12 | |||
C | +30 | +20 | +13 | = | +63 | ||
D | -10 | -12 | = | -22 |
記録用紙に記入します。
月 日 | 記録票 | No | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
初めは大変な計算に思うかもしれませんが、慣れてくれば簡単に計算できるようになります。