捨て牌読み・山読み


捨て牌読み・山読み

に捨てられた牌からは、安全牌や危険牌、さらに山に残っている牌を読むことができます。

手出し・ツモ切り

捨て牌を読む際、プレーヤーが手牌から切った手出し牌か、また、引いてそのまま切ったツモ切りかということは大きな材料になります。

当てはまるパターンばかりではありませんが、手出しは手牌に関連する牌で、ツモ切りは無関係の牌であると考えられます。


対局中、すべての手出しツモ切りを見ているのは大変な作業です。
まずは、手出しに違和感を感じた牌を覚えておくだけでも充分に読むことができます。

特に、ポンやチーの鳴きの後は必ず手出しのため、キーとなる牌であることが多くあります。
面前では、リーチの宣言牌は手出しであったかツモ切りであったかにより価値が変わることもあるため、できるだけ見ておく必要があります。

スジ

捨てられている牌からスジにより安全な牌を読むことができますが、危険な牌となるスジも存在します。

安全なスジ

cat

相手の待ちの形を、両面待ちと想定した読みが多く存在します。

またぎスジ

またぎスジから危険牌を読むことができます。

またぎスジの仕組み

二萬二萬三萬のターツを持っていた場合、
二萬を切り出し両面の形を作ると想定されるため
二萬をまたぐ一萬四萬が危険牌と考えられます。

特にリーチ宣言牌最終手出しの牌をまたぐ牌が危険です。

捨て牌 危険牌
二萬 一萬四萬
三萬 一萬四萬 二萬五萬
四萬 二萬五萬 三萬六萬
五萬 三萬六萬 四萬七萬
六萬 四萬七萬 五萬八萬
七萬 五萬八萬 六萬九萬
八萬 六萬九萬

裏スジ

裏スジから危険牌を読むことができます。

裏スジの仕組み

不要牌を選ぶ際、一萬三萬四萬と持っていれば
一萬を不要とすることがほどんどであるため、
一萬を捨てているプレーヤーの手牌に
三萬四萬がある可能性を想定した場合、
二萬五萬が危険牌と考えられます。

不要牌を最後まで持っていることは考えにくいため、
主に、リーチ宣言牌、最終手出しの牌から離れた牌が対象です。

捨て牌 危険牌
一萬 二萬五萬
二萬 三萬六萬
三萬 四萬七萬
四萬 五萬八萬
五萬 一萬四萬 六萬九萬
六萬 二萬五萬
七萬 三萬六萬
八萬 四萬七萬
九萬 五萬八萬

裏スジからできる山読み

裏スジからは、山に残っている牌を読むこともできます。

裏スジからできる山読みの仕組み

一萬を捨てているプレーヤーの手牌に
三萬四萬がある可能性を想定した場合、
二萬五萬が危険牌と考えられます。


裏スジの仕組みにより、
同時に二萬持っていないことも想定できます。
持っていないということは、山に残っていると考えられます。

捨てられているのが序盤であるほど一萬二萬三萬四萬から早々と一萬を捨てたパターンも考えにくく、期待度が高まります。

同じ捨て牌になっているプレーヤーが多ければ、二萬の残り枚数も多くあると考えられ、もし自身で一萬三萬カンチャン待ちを持っている場合には、愚形といえど悪い待ちではないと判断することができます。

カンチャンでもよくアガる強いプレーヤーは読みの技術があるでしょう。

cat

間四軒

裏スジの延長で危険度の上がる間四軒(あいだよんけん)という考え方があります。

間四軒の仕組み

一萬六萬が捨てられている場合、
考えられる裏スジがどちらも同じ二萬五萬であり、
三萬四萬による裏スジの危険度が高くなると考えられます。

一萬三萬四萬六萬

捨て牌 危険牌
一萬六萬 二萬五萬
二萬七萬 三萬六萬
三萬八萬 四萬七萬
四萬九萬 五萬八萬

カベ

ノーチャンス

カベノーチャンスという安全牌の読み方があります。

ノーチャンスの仕組み

場に八萬が4枚捨てられている、
または自身で持っている牌を含み4枚見えている場合、
相手の待ちが七萬八萬の両面待ちであることが否定されるため、
九萬は当たり牌ではないと考えることができます。

七萬がすべて見えていれば、八萬九萬も当たり牌ではないと考えられます。

ノーチャンス
4枚
見えている牌
安全牌
二萬 一萬
三萬 一萬二萬
四萬 二萬三萬
五萬 三萬七萬
六萬 七萬八萬
七萬 八萬九萬
八萬 九萬

ノーチャンスからできる山読み

ノーチャンスからも、山に残っている牌を読むことができます。

ノーチャンスからできる山読みの仕組み

八萬が4枚見えている場合、
相手の待ちが七萬八萬の両面待ちであることが否定されるため、
九萬は当たり牌ではないと考えることができます。


ノーチャンスの仕組みにより、
九萬は全プレーヤーに両面での使い道がないことがわかります。
それにも関わらず、もし九萬が捨て牌に出ていなければ、
山に残っていると考えられます。

山に残っていると分かれば、相手は安全牌として切ってくるため、九萬タンキシャンポン待ちに絶好の牌です。

ただ、終盤になっても1枚も出てこない場合は、他プレーヤーも同じように待っている、または九萬九萬九萬暗刻で3枚使われてしまっている可能性が高くなるため、注意が必要です。

中盤までのヒントとして考えておきましょう。

cat

ワンチャンス

4枚見えていればノーチャンスですが、
3枚見えていて、あと1枚でノーチャンスとなる状況はワンチャンスといいます。

注目している相手プレーヤーが最後の1枚さえ持っていなければノーチャンスで安全牌となる考え方です。

比較的安全と言えますが、最後の1枚を持たれている可能性は確率的にもそれほど低くはないため、安全牌としては参考程度に考えましょう。

cat

組み合わせ

捨て牌の組み合わせから読む方法があります。

カンチャン落とし

カンチャン落としからは、安全牌を読むことができます。

カンチャン落としの仕組み

三萬の後に一萬が捨てられた場合は、他に充分な形が完成していると想定でき、二萬を安全牌と考えられます。

捨て牌 安全牌
三萬一萬 二萬
七萬九萬 八萬

通常、面子数が不充分な形から愚形のカンチャンを落とす場合、一萬三萬一萬から捨て、三萬四萬を引いた両面になる可能性を残すため、
一萬三萬と捨てられても三萬三萬四萬の可能性が否定されず、二萬は安全にはなりません。

逆切り

内側の数牌の後に外側の数牌が切られる逆切りからは、危険牌を読むことができます。

逆切りの仕組み

本来有効牌の多い五萬が序盤に捨てられ、
後から二萬を切ってきたプレーヤーの手には、
内側の五萬よりも、外側の二萬に価値があるという想定から
二萬の周辺の牌を持っている可能性が高いと考えられます。

裏スジに加えて逆切りになることでさらに危険度が増します。

捨て牌 危険牌
四萬七萬 五萬八萬
五萬二萬 一萬四萬
五萬八萬 六萬九萬
六萬三萬 二萬五萬

また、ひっかけにひっかからないためのヒントにもなります。

捨て牌 捨て牌 危険牌
四萬八萬 四萬九萬 七萬
五萬三萬 五萬一萬 二萬
五萬七萬 五萬九萬 八萬
六萬二萬 六萬一萬 三萬

手出しされた逆切りに気が付けば、ひっかけの放銃を回避できます。

cat

対子落とし

同じ牌を2枚捨てていく対子落としからは、いくつかのパターンにより安全牌危険牌を読むことができます。

基本的には、ターツオーバーの形から対子の2枚を捨ててきたことが考えられるため、まず明確になるのは2点です。

  • 七対子ではないことがわかります。
  • タンキ待ちではないことがわかります。

さらに、選んで捨てていることから、捨てた対子よりも優秀な対子が手に残っていると考えられ、捨てられた牌の種類によりいくつかの可能性を消すことができます。

役牌の対子落とし

役牌はシャンポンに優れた牌であるため、
それ以下の価値の牌でシャンポンになっている可能性は低く、
字牌や役牌は安全と考えられます。

数牌の対子落としには様々なパターンが存在します。

特に、2枚目の牌が後になって出てきた場合には、関連する牌が手の中に残っていることが読み取れ、重要なヒントになります。

考えられるパターン

一萬一萬三萬三萬から三萬の対子落としをした場合、
シャンポン形の可能性が残るため一萬が危険牌です。

考えられるパターン

二萬二萬三萬三萬から三萬の対子落としをした場合、
二萬二萬三萬の形からは、
シャンポンよりも二萬切りの両面にすることが自然なため、
それが否定されることから、
二萬は完全なアタマになったと想定でき、
二萬が比較的安全牌です。

考えられるパターン

三萬三萬四萬四萬から三萬の対子落としをした場合、
四萬も安全に思うかもしれませんが、
四萬はまだ無関係の五萬六萬によるスジの可能性が残っているため
安全ではありません。
七萬が通っている場合のみ安全といえます。

考えられるパターン

三萬三萬五萬五萬から三萬の対子落としをした場合、
シャンポン形の可能性が残るため五萬が危険牌です。

考えられるパターン

三萬三萬五萬七萬から三萬の対子落としをした場合、
スジの六萬が危険牌です。

捨て牌 安全牌 危険牌
一萬一萬 二萬三萬四萬
二萬二萬 (三萬) 一萬四萬五萬
三萬三萬 二萬(四萬) 一萬五萬六萬
四萬四萬 三萬 二萬六萬七萬
五萬五萬 (四萬)(六萬) 二萬三萬七萬八萬
六萬六萬 七萬 三萬四萬八萬
七萬七萬 (六萬)八萬 四萬五萬九萬
八萬八萬 (七萬) 五萬六萬九萬
九萬九萬 六萬七萬八萬

()内は、反対側のスジが通っている場合のみ安全です。